Windows 10 に GNU Emacs の Windows 向けビルド 64bit 版(便宜的に NTEmacs と呼称)をインストールする方法をまとめてみます。2016年 7月現在の最新版 24.5 をインストールします。
目次
前提
以下の前提です。
- Windows 10 64bit に NTEmacs 64bit 版 をインストール
- Cygwin をインストール済みでルートディレクトリは D:\
- ユーザーのホームディレクトリは D:\home\username
- Windows の環境変数 HOME を D:\home\username に設定済み
- NTEmacs は Cygwin から起動する
ダウンロードとインストール
まずは下記リンク先からアーカイブをダウンロードします。
GitHub – chuntaro/NTEmacs64: Windows 版 Emacs (通称 NTEmacs) の 64bit 版
IME パッチ適用済みのほうが便利なので以下のいずれかをダウンロードします。
- emacs-24.5-IME-patched.zip
- emacs-24.5-IME-patched-generic-cpu.zip
通常は 1. で問題ありません。が、AMD の一部の CPU では起動しないそうなので、その場合は 2. で。
ダウンロードしたらアーカイブを解凍します。『emacs-24.5-IME-patched』というフォルダができるので『emacs』にリネームして、D:\usr\local に放り込みます。
起動用のラッパーを作成
Cygwin から起動するためのラッパーを作成します。
以下の内容で /usr/local/bin/emacs を作成して chmod 700 で実行属性を付与します。
#!/bin/sh emacs_dir=/usr/local/emacs/ # 追加でパラメータを与えたい場合はここに書く # この例はウィンドウ位置とサイズの固定 param="--geometry 81x40+895+34" for i in $*; do f=`echo "$i" | sed -e 's/^-.*//g'` if [ "$f" != "" ]; then param="$param `cygpath -i -w $i`" else param="$param $i" fi done $emacs_dir/bin/emacs.exe $param &
Cygwin 上から引数(ファイル名・ディレクトリ名)を与えた場合に cygpath で Windows 形式に変換してから NTEmacs に渡すためのラッパーです。
起動テストとして Cygwin を起動して
$ emacs ~/.emacs
とかなんとかしてみて正常に D:\home\username\.emacs が開かれるか確認ます。(この段階では .emacs は無いので空の新規ファイルとして開かれる、はず)
とりあえずインストール直後の起動スプラッシュ画面。
このままでは Windows の IME も使えませんので、~/.emacs を使ってカスタマイズしていきます。
.emacs であれこれカスタマイズ
(以下続く)